不動産担保ローンでお金を借りる場合、初期費用と言って、鑑定費用や事務手数料などの諸費用が必要となります。
不動産担保ローンで発生する諸費用・手数料について
借入時に発生するもの
- 事務手数料(事務取扱手数料)
- 印紙税
- 登記費用(登録免許税)
- 登記費用(司法書士報酬)
- 火災保険料 など
事務手数料(事務取扱手数料)とは
不動産担保ローンで最も高い諸費用になります。不動産担保ローンの場合は、多くの書類の確認が必要になります。本人確認書類、所得確認書類、資産証明書類、借入対象不動産の資料、申込関係書類、その他書類などです。これらを処理するためには人件費がかかります。
また、同時に
- 担保にする不動産が建築基準法に合致しているかどうか?
- 担保にする不動産を売却した場合いくらで売れるか?
- 担保にする不動産の担保価値
など、担保にする不動産の物件調査が必要になるため、不動産鑑定士などの専門家に依頼することになります。
このようなコストがかかるため、不動産担保ローンでは事務手数料(事務取扱手数料)が発生するのです。
印紙税とは
印紙税とは、契約書などの課税文書に課される税金のことです。
記載された契約金額 | 税額 |
---|---|
1万円未満のもの | 非課税 |
1万円以上10万円以下のもの | 200円 |
10万円を超え50万円以下のもの | 400円 |
50万円を超え100万円以下のもの | 1,000円 |
100万円を超え500万円以下のもの | 2,000円 |
500万円を超え1,000万円以下のもの | 1万円 |
1,000万円を超え5,000万円以下のもの | 2万円 |
5,000万円を超え1億円以下のもの | 6万円 |
1億円を超え5億円以下のもの | 10万円 |
5億円を超え10億円以下のもの | 20万円 |
登記費用とは
不動産担保ローンでは、不動産を担保として差し入れることになるので、「担保にする」ということは、不動産登記簿謄本に「抵当権の設定をする」ということになります。この抵当権を設定するときにかかる費用のことを「登記費用」といいます。
火災保険料とは
火災保険は、不動産担保ローンを利用する場合は金融機関から要求されます。火災保険に入っていない場合、損害を不動産オーナーが被ることになってしまい、貸し倒れの要因となってしまいます。
その他の諸費用・手数料、実費とは
不動産担保ローン会社によって発生しないものもありますので、以下の費用がかかるかどうかあらかじめ確認しておいた方がよいでしょう。
- 不動産鑑定費用
- 保証委託事務手数料
- 振込手数料
- 残高証明書発行手数料
- 調査用謄本
- 事後謄本
- 交通費
- 通信費(郵送)
不動産鑑定費用
不動産の担保価値を鑑定する費用のことです。通常は、事務手数料に含まれていることが多いです。
保証委託事務手数料
保証料が発生するケースもあり、金利+0.2%が相場です。
調査用謄本
融資実行日に再度不動産の登記情報をチェックを行い、審査通過時と情報が変わっていないかの確認を行います。そのためにかかる発行手数料のことを指します。
事後謄本
抵当権設定後に借主分と貸主分の発行手数料のことです。
交通費
司法書士が遠方で立ち会う際に請求されることもあります。
通信費(郵送)
司法書士が郵送で対応する際に請求されることもあります。
残高証明書や利息証明書の発行手数料
残高証明書や利息証明書を発行する場合にかかる発行手数料のことです。
返済時に発生する手数料もありますので確認しておきましょう
- 一部繰上返済手数料
- 全額繰上返済手数料
- 金利タイプの変更手数料
- 条件変更手数料 など
借り換えをしないように違約金という意味合いでの「全額繰上返済手数料」を設定しているところも少なくありません。
金利タイプの変更手数料
金利タイプを変更する際に発生する手数料のことです。
条件変更手数料
借り入れ条件を変更する際に発生する手数料のことです。
まとめ
不動産担保ローンでは、色々な諸費用・手数料が発生します。とくに金額が大きいのは、事務手数料、印紙代、登記費用(印紙税・司法書士報酬)の3つです。